私はまだ実際に目にしたことはありませんが、世の中には、「白ザリガニ」がいるそうですね。
見慣れたザリガニは、ほとんどが赤か茶色ですが、では、どこから、白ザリガニは生まれてきたのでしょうか。
また、どんなところに生息しているのでしょう。
今回は、白ザリガニについて、調べてみます。
アルビノとは
まず、白ザリガニは、「アルビノ」ではないのか、という疑問を持ちます。
調べによると、全ての動物には「メラニン」という色素があって色付いています。
ですが、その色素が生まれつき全くない個体を「アルビノ」と呼びます。
また、アルビノは、メラニン色素が欠乏する「遺伝子の病気」だそうです。
人間のアルビノは「先天性白皮(ハクヒ)症」と医学的には呼ばれているそうです。
アルビノの特徴
・外見のあらゆるところが白い
・目は、毛細血管が透けて赤く見える
・劣性遺伝や突然変異によって生まれる
※劣性遺伝:遺伝しにくい、あるいは、隠れて現われないはずのものが現われる
※突然変異:不偏と思われた流れの中に突然違うものが現われる
→白ウサギや白ヘビなど
・目に障害(遠視・近視など)が現われることが多い
・紫外線(太陽光など)による皮膚の病気にかかるリスクがとても高い
※皮膚の異常や皮膚がんなど
・自然界では大変目立つので餌になったり、仲間から虐められたりなど、長期生存は難しい
アルビノによく似た、または間違えられやすい「白変(ハクヘン)種」は、アルビノとは全く違うものです。
次は、「白変種」について調べます。
白変種の特徴
動物園などには、元々白い動物がいます。
白鳥やホッキョクグマなどですが、アルビノではありません。
一番分かりやすい特徴の1つは、目が黒い(赤ではない)ということです。
ほかには、ホワイトライオンや白いゾウなども白変種だということです。
白変種とアルビノの最大の違い
白変種とアルビノの最大の違いは、遺伝子に異常がなく、メラニン色素も普通にある状態で白く生まれてくるところです。
ですから、元々ある模様や黒い部分ははっきりしていて、見分けがつきます。
それに、目の色が赤くないことでもアルビノではないことが分かります。
「白いザリガニ」は「白ザリガニ」とどう違うのか
白いザリガニは、姿形、目の色などは、アメリカザリガニと同じで、アメリカザリガニの全くの「色変わり」です。
調べていくと、どうやらザリガニとは、食べ物に含まれるカロチンの量に影響されて体の色が変化する様です。
ですから、白いザリガニは、赤い色素を含まない食べ物を与え続けた結果、白くなったとありました。
一方、「白ザリガニ」については、人工的に作られた様です。
名称を「白ザリガニ」として固定化されているので、その個体同士を結婚させることで、増やすことができるともありました。
遺伝子では劣性の様ですから、同じ個体同士でなければ、「白ザリガニ」は生まれないそうです。
白ザリガニはアルビノか
先にも書きましたが、アルビノの特徴は、「目が赤い」ことでした。
そこから判断すると、白ザリガニは、アルビノではないということになります。
また、たまたま突然変異した白いザリガニが見つかり、別の個体と結婚させ、生まれた卵に遺伝子操作を加え、「白ザリガニ」を人工的に作ったという記述も見つけました。
白ザリガニについては今も研究されている様です。
まとめ
白ザリガニとアルビノの関係を調べた結果、アルビノの特徴である「目が赤い」ということが見当たらないので、白ザリガニは、アルビノではありませんでした。
ザリガニの体の色が変わるために大きく影響しているのは、主に食べ物(餌)でした。
白いザリガニの色は、餌に含まれる「カロチン」が鍵となっている様でした。
近くで捕獲したザリガニに、カロチンを含まない餌を与え続けると確かに時間をかけて白く変わります。
ですが、餌を通常のものに戻したり脱皮をすれば、また元の色に戻ります。
とても面白い生き物だと興味を持ちました。
結論は、「白いザリガニ」と「白ザリガニ」とは、全く別のもので、アルビノでもありませんでした。
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