生き物のオスとメスを見分ける方法として、私が昔から思っているのは、「オスの方が美しく華やか」とか、「メスの方が大きい」など、自分の目で見たそのままの「見た目判断」です。

何とも頼りない判断基準でしょう。

今回は、ザリガニのオスとメスについて、今までの自分の判断と照らし合わせて調べてみたいと思います。

⑩ ザリガニ オス 見分け方

ザリガニの体の構成

簡単に説明しますと、頭から、「触角」・「眼と眼柄(ガンペイ)」・「口」・「胃歯(イシ)」・「胃石(イセキ)」・「頭胸甲(トウキョウコウ)」・「腹節」・「尾扇(ビセン)」、上に戻って、「ハサミ」・「歩脚(ホキャク)または胸脚(キョウキャク)」・「腹肢(フクシ)または腹脚(フクキャク)」からなっています。

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ザリガニのオスとメスの見分け方

調べによると、大人になった個体の外見からハサミの大きさや形などで見分けることができる様です。

ただし、再生したハサミの場合は多少小さく、大きな体のメスではオスと間違うくらい大きなハサミを持つ個体もいるので、おおよその見分け方として載せています。

参考程度にしてくださいね。

・外見の違い

オス:大きくて立派なハサミですが、細長いです。

ハサミを使った時、根元に大きな隙間ができて、ちゃんと閉まりません。

メス:体の割に小さなハサミで、ズングリしています。

ハサミを使った時、根元はオスのより隙間が狭いです。

やはり、正確な個体の性別を判別するには腹部を見るのが一番です。ただし、普段からザリガニを見慣れていないと、難しいかもしれないともありました。

①腹脚(腹に付いている脚)

・オス:第1と第2腹脚は太くて大きいですが、第3以降の腹脚は小さいです。

第1と第2腹脚が大きいのはメスを抱えて共寝するためです。

・メス:第1腹脚は小さいですが、第2以降の腹脚は大きいです。

抱卵から孵化するまでの期間、第2以降の腹脚を使うためです。

②第3と第4胸脚の付け根付近(頭胸甲から胸脚はでている)

・オス:反し(釣り針)の様なトゲがあります。

・メス:トゲはありません。

③生殖器

・オス:第1と第2腹脚が生殖器(交接器)になっています。

第3以降の腹脚やメスの第1腹脚より長くなっています。

・メス:第2から第5腹脚までが長くなっています。

抱卵するためです。

④生殖口(生殖門)

・オス:第5胸脚の付け根にありますが、見つけるのは難しいです。

生殖口は、精包を排出する場所です。

・メス:第3胸脚の付け根にあり、小さな丸い穴を見つけることができます。

生殖口は、精包を取り込む場所です。

⑤ハサミ(第1胸脚)

・オス:閉じた時に、ハサミの付け根の隙間が大きめに空きます。

私達が親指と人差し指をくっつけて閉じた時の様に、隙間が空くイメージです。

・メス:閉じた時に、ハサミの付け根の隙間はオスより狭いです。

⑥尾扇

・オス:抱卵しないオスには、セメント腺が発達しません。

・メス:繁殖の時期になると、セメント腺が発達します。

⑦セメント腺

・オス:産卵と抱卵をしないオスにはありません。

・メス:産卵や抱卵の時期が近いかどうかを予測することができます。

産卵後の卵を腹脚に定着させる、名の通りセメントの役目をします。

まとめ

ザリガニのオスの個体は、ハサミが太く・大きく、全体もたくましく立派ですが、何かのきっかけで特にハサミが再生した場合は、大きなメスの個体に見劣りする場合もあるということで、結果、腹側を観察しなければ実際のところは分からないということが分かりました。

また、腹側は、普段から見慣れないので、飼育している人の様に接していないとなかなか難しいということも分かりました。

たぶん、私では、見分けられないと自信を持って言えそうです。

オスにはオスの、メスにはメスのそれぞれの役目が果たしやすい仕組み(使い勝手の良い仕組み)になっていることに、完成度の高さがうかがえました。

調べていく内に、ザリガニの中には、メス一匹だけで子孫を増やすことができる種類もいるという記事を見つけました。

同じザリガニの仲間で「ミステリークレイフィッシュ」というそうですが、どんな仕組みになっているのか、少し興味を持ちました。

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