ザリガニは身近に触れることができる生き物の代表です。
そのため、気軽に飼育を始める方も多いと思いますが、実は、エアーポンプなしでの飼育はザリガニにとってはあまり住みやすい環境ではありません。
エアーポンプがない環境では
魚などと同じ水生生物であるザリガニは、水の中に溶け込んだ酸素をエラ呼吸によって体内に取り込みます。
水面に近い場所では水の中に十分な酸素が含まれているため呼吸することができますが、ザリガニがいる水槽の底のあたりでは水の中の酸素が不足して、最悪の場合、ザリガニがおぼれてしまうことになります。
また、ザリガニのエラは特殊な構造をしており、エラが水に濡れた状態であれば陸上でも大気から直接酸素を取り込んで呼吸をすることができます。
そのため、書籍やネットでは「ザリガニがおぼれないために、ザリガニの背が隠れるぐらいの水を入れた水槽で飼育してください」と書かれているものもあります。
こうすることで、ザリガニが体を横たえてエラを大気に触れさせ、そこから酸素を取り入れて呼吸をすることが可能となるからです。
理想的な飼育環境は?
しかし、ザリガニにとっては、直接大気に触れて酸素を取り入れるという方法はあくまで緊急事態をしのぐための手段であって、本来は酸素が十分に含まれた深い水の底がもっとも居心地の良い場所なのです。
また、ザリガニは、口の構造上、食事の際の食べカスが多く、また排泄物も多いため、背が隠れるぐらいの少ない水の量では、不純物の分解が進まずに水質が悪化し、いわゆる『ザリガニの臭いニオイ』が発生してしまいます。
さらに、水量が少なければそれだけ水温の変化が大きくなり、それもザリガニを弱らせる原因になります。
そのような点からも、ザリガニを飼育するには、背中が隠れるほどの水ではなく、水をたっぷり入れた水槽を用意してあげることが重要となります。
まとめ
ザリガニをおぼれさせないためには、エアーポンプなしでの飼育は絶対にやめてください。
ザリガニを飼育する際には、ザリガニをおぼれさせないために深さのある水槽でエアーポンプで十分に酸素を供給してあげることが必要不可欠です。
それが、嫌なニオイの発生を防ぐことにつながり、結果としてザリガニにとっても飼い主にとっても快適な飼育環境を作ることが出来るのです。
今のあなたにおすすめの記事